スラブ生地がわかる10のジーンズ

日本のデニムに長い間関心を持ってきた方々は、生地の美しさを決定づけるのがジーンズに対する職人の心だとご存知かと思います。 デニムの違いは生地の違いでもあるのです。

ここで2種類のブランド違い、生地の違いをご紹介しますが、同時にそれは「2種類とも完璧な色落ちするまで穿き続けろ!」ということを意味します。(笑)

もし国産ジーンズが初めてだよという方には、簡単にモデルをご紹介致します。では桃太郎ジーンズと鬼デニムの違いは何でしょう? それはジーンズを決める生地感であり、その雰囲気です。

日本のジーンズブランドでは柔らかくなめらかな生地、ゴツゴツした凹凸のある生地のジーンズどちらも作っています。どっちがいいかというのはお客様次第です。一番いいのはとりあえずどちらか一方をお試しになって、長く穿いてみて、次にもう片方の種類を穿いてみるということ。

今回の記事はゴリゴリな生地、つまりスラブ生地に関して詳しく紹介します!

スラブ生地の特徴

スラブ生地とは?ジーンズを手にとった時、デニムの生地をよくみてみましょう。なにかボコボコしてたり、凹凸があるのがわかります。表面の荒さ、凹凸感の程度はジーンズブランドやモデルによります。そのボコボコしている生地が、スラブ生地です。  これはオンスに関係するものではありません。 スラブ生地、そしてその美しさというのは色落ちをしてから明らかになります(大体、穿いてから半年後くらい)。

ジーンズは何から作られているか?それはコットンです。スラブ生地の場合コットンは大体アメリカコットンかオーストラリアコットンで、繊維の長さは短めから中くらいになります。 糸がひねってある場合は、作る過程で不均等になっている証拠です。またその「不均一さ」の程度というのは織り機のセッティングによります 。例えば織り機の糸の織りをわざと弱くしてみたり。マシンでゆ〜っくり織ることで、スラブ生地は出来上がります。ブランドによって織り方のヒミツを持っています。それによって、他のジーンズブランドとの違いを魅せることができるのです。

スラブ生地に関して簡単にご紹介しましたが、ご理解いただけたでしょうか?次に、スラブ生地の似たようなジーンズの例をいくつかご紹介します。それらのどれか一つを選べば、確実にスラブ生地の楽しみがよりわかってくるでしょう。

サムライジーンズ

サムライジーンズ ではモデルごとに生地が異なってきます。下にありますのは、サムライジーンズ のスラブ生地のモデルです。

S5000VX ZERO MODEL SLIM STRAIGHT

このモデルはサムライジーンズのクラシックモデルです。17オンスのの零デニム生地を使用。ザラ感が出るように短いの繊維を使って織っているモデルになります。明らかにザラザラしてます。

S0511XX 15OZ SELVEDGE DENIM TAPERED

サムライジーンズ が作っているのはヘビーオンスモデルだけではありません。15OZ 男気ジーンズ はこれまた違ったスラブ生地になります。生地に糸くずのようなものが含まれ、霜降りがあるのがわかります。これがネップと呼ばれるもので横糸によく現れます。

 

鬼デニム

スラブ生地と言ったらこのブランド。スラブ生地の代表的ブランドです。

546ZR 20OZ SECRET DENIM TIGHT STRAIGHT

546は一番人気の モデルになります。ZRという名で知られるシークレットデニムは鬼デニムの中でも一番有名な生地です。生地は20オンス。とても目立つスラブ生地ですし、先程言ったネップ感も横糸にあります。 グリーンっぽい縦糸に、ベージュっぽい横糸が魅了します。

ONI-676GC-KHN 16OZ GREEN CAST KIHANNEN

鬼斑撚 デニム(KHN)は16オンスになります。異なった厚さの大きな縦の線が特徴です。これも少し緑がかったデニムになります。

ONI-622NXX 17OZ NEW XX LOW TENSION SLUB

NXXモデルは17OZで、暗めのインディゴの色になります。短めの雨のしずくのようなストライプがあるスラブ生地になります。穿き続けるときれいな色落ちが出てきます。

ONI-536LWZR 12.5OZ NATURAL INDIGO TIGHT STRAIGHT

もし、スラブ生地がオンスが高いもの固有のものだと考えているのであれば、それは大きな間違いですよ!

鬼デニム 536 は12オンスのライトオンスモデルです。暑い夏にぴったり。通気性も抜群で、暑い気候に最適です。 更に、これは天然藍で染められています。天然藍はその価値の高さや色落ちから多くのデニム愛好家たちを魅了しています…!

Pure Blue Japan

鬼デニムのようにこちらのブランドもスラブ生地にこだわっています。その素材。生地に対して独特なものを PBJ は持っているのです。

XX-007 DEEP INDIGO SHRUNK TO FIT SLIM STRAIGHT

Pure Blue Japanの人気モデルの一つ。その独特なスラブ生地に加えて、縦糸横糸どちらもインディゴで染められています。通称インディゴ x インディゴと呼ばれる生地ですね!

The Strike Gold

こちらのブランド抜きにはスラブ生地のご紹介は終われません。 The Strike Gold 他とは違ったスラブ生地を使ったモダンなスタイルを提案しています。 TSG シリーズはTSGでしか出せないデニムを出しています。また、ジーンズのディティールも面白く(リベットが スチールだったり)ユニークなジーンズを作り続けています。

SG5105 15OZ TIGHT STRAIGHT JEANS

15オンススリムフィットストレートジーンズになります。こちらのデニムだと、生地がユニークに生地が波打っているがわかります。 色落ちも、もちろん、美しいかつユニークです。

SG7104 17OZ SUPER SLUBBY SERIES REGULAR TAPERED STRAIGHT

裾にかけてゆるくテーパードがかかったこちらのモデル。17オンスモデルになります。 色は深いインディゴカラー。ふっくらとしたスラブ生地(矛盾しているように感じますが)。 ペルシアのカーペットみたいな感じをご想像頂きたいです。(笑)

Tanuki Jeans

こちらのブランドは日本の職人たちがデニムにおいて好きな部分、こだわっている部分を一本のジーンズとしてまとめ上げています。 Tanuki の職人は経験豊富で日本のデニムとモダンなスタイルを絶妙に掛け合わせることを可能としています。

IDT INDIGO X INDIGO 15OZ TAPERED

先程ご紹介したインディゴ x インディゴの生地で、15オンスモデルとなっています。もちろん、スラブ生地で作っており、色落ちを始めるとキレイにかつインディゴ x インディゴ特有のしぶ〜い色落ちが楽しめます。

最後に

日本デニムの世界は幅広く、そして奥深いものです。ジーンズを穿き込みほど、よりスラブ生地の良さや色落ちの美しさがひしひしとわかってきます。

ぜひお楽しみください!